
「副業で探偵をやってみたい」そんな相談が近年増えています。副業として取り組みやすいイメージが広がっていますが、探偵の仕事は決して軽いものではありません。法律に基づいた正しい調査を行わなければ重大なトラブルや法的責任を負う危険があります。また、未経験のまま無許可で調査を行うと、依頼者・調査対象者の双方を危険にさらし、自身も巻き込まれてしまう可能性があります。本記事では、副業探偵が増えている現状とともに、探偵業の基本、やってはいけない行為、信頼できる事務所の選び方について詳しく解説します。正しい知識を持つことで、安全かつ法令に沿った活動が可能になります。副業として探偵を検討している方はぜひ参考にしてください。
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この記事は下記の方に向けた内容です
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- 探偵業に必要な「法的手続き」を理解しているか
- 調査に伴う「リスク」を把握しているか
- 無許可調査などの「やってはいけない行為」を理解しているか
- 副業として活動する際の「安全確保」ができているか
- 信頼できる「探偵事務所の選び方」を知っているか
副業で探偵を始めたい…|40代男性からの調査相談
副業で探偵を始めてみたい…でも何から始めればいいのか不安だらけ
最近「副業探偵」に興味を持つようになりました。元々、人の役に立てる仕事がしたいと考えていて、調査業務はやりがいがありそうだと感じています。しかし、調べていくうちに、探偵業には法律や手続きが必要で、独学で勝手に調査をするのは危険だと知りました。軽い気持ちで始めてよいのか、実際の現場ではどのようなことが求められるのか、不安が大きくなっています。副業で探偵を始めたいけれど、そもそもどんな仕事なのか、どこまでが合法なのか、何を準備すべきなのか…。間違った知識で動けば、依頼者にも迷惑をかけてしまいますし、自分自身がトラブルに巻き込まれる可能性もあります。正しい探偵業務を理解したうえで、安全に活動する方法が知りたいと思い、相談しました。

副業探偵が増える背景と問題点
違法な調査を行う探偵も少なくない
副業として探偵業に参入する人が増えている一方で、法律を理解しないまま活動することで違法な調査を行うケースも少なくありません。副業ブームの影響で「簡単にできる」「特別な資格は不要」といった誤ったイメージが広がり、適切な届出や法的知識を持たずに調査を行う人が増えているのが現状です。さらに、実際に公務員や会社員が職務を悪用して情報を取得し、探偵業に流用して問題になったケースも報道されています。探偵業は本来、強い倫理観と法令遵守が不可欠な仕事ですが、副業としての軽い気持ちで始めると、自分でも気づかないうちに法律違反に踏み込む危険があります。副業探偵が増えている今こそ、正しい知識と慎重な判断が求められています。
違法な探偵業に関するニュース記事(2025年12月時点)
問題を放置するリスク
探偵業法や関係法令を理解しないまま副業として探偵活動を行うと、知らず知らずのうちに重大な違法行為に該当する可能性があります。軽い気持ちで始めたつもりが、結果として刑事罰や高額賠償につながるケースも珍しくありません。どのようなリスクがあるのか、具体的に見ていきましょう。
探偵業を行うには公安委員会への届出が必須で、無届で調査をすれば探偵業法違反に該当します。たとえ副業でも例外ではなく、行政処分や刑事罰の対象となるため注意が必要です。
勤務先の端末や一般では入手できない情報を用いた調査は明確な違法行為です。公務員や会社員が情報を持ち出す事件も報道されており、一度でも実行すれば逮捕される可能性があります。
法的に使えない調査結果を報告したり、違法行為を伴う調査を行った場合、依頼者に損害を与えたとして賠償請求を受けるリスクがあります。副業の範囲を超え、生活に大きな影響を及ぼす可能性があります。
違法調査が発覚すれば、本業の職場だけでなく家族や周囲にも影響が及びます。懲戒処分や退職に追い込まれる可能性もあり、失うものは想像以上に大きくなる恐れがあります。
知識が浅い初心者を狙い、違法調査を指示したり責任を押しつける悪質な業者も存在します。右も左もわからない状態で関わると、気づかないうちに犯罪に加担してしまう可能性があります。
副業だからこそ「少しくらい大丈夫」という油断が生まれがちですが、探偵業は一般の副業とは比べ物にならないほどのリスクが伴います。正しい知識と慎重な判断なしで踏み出すことは、非常に危険です。
副業探偵を始める前に自分でできる対策
副業として探偵業に興味を持っても、知識がないまま動いてしまうのは危険です。違法な調査を行う探偵が問題になっている今こそ、まずは自分でできる範囲の対策を慎重に行うことが大切です。
個人でできる取り組み
- 探偵業法や関連法律を学ぶ:探偵業を行うには、法律上の届出や調査手法の制限があります。知らずに動くと違法調査につながるため、事前に基本的な法令を理解することが重要です。
- 適切な調査手法を把握する:尾行や聞き込みにはルールがあり、個人情報やプライバシーを侵害する行為は禁じられています。まずは合法的な範囲で何ができるのかを確認し、無理のない範囲を把握しましょう。
- 安全面の準備をする:調査は状況によって危険を伴う場合もあります。見知らぬ相手を追跡したり、不審に思われればトラブルにも発展しかねないため、必要な装備や基本的な安全知識を身につけることが欠かせません。
独学のリスク
自分で学ぼうとする姿勢はとても大切ですが、副業探偵を完全に独学で始めるのは大きな危険を伴います。誤った認識のまま調査を行えば、自覚のないまま法律違反に踏み込む可能性があり、誰かに迷惑をかけるだけでなく、自身が処罰されることもあります。どのようなリスクがあるのか、具体的に確認しましょう。
- 違法調査につながる危険:独学では「どこからが違法なのか」の判断ができず、個人情報の取得方法や尾行の仕方を誤ると、すぐに違法行為に該当します。気づかないまま犯罪行為に踏み込むリスクがあります。
- 適切な証拠にならない:法的に通用しないやり方で証拠を集めると、依頼者の役に立たず、結果として信頼を損ないます。無許可での調査記録は証拠として扱われない場合が多く、責任問題にも発展します。
- 依頼者とのトラブルに発展する:間違った調査を行ったり、情報管理が甘いまま活動すると、依頼者が損害を受けて賠償請求される可能性があります。副業のつもりが、一気に生活を揺るがす状況に追い込まれることもあります。
- 身の安全が脅かされる:調査対象者に気づかれればトラブルや危険に巻き込まれることがあります。独学で技術を身につけずに調査を行うと、身を守る術もなく、非常にリスクが高いと言えます。
このように、独学による副業探偵は「できるつもり」で動くほどトラブルと危険が増大する傾向があります。情報を集めるだけでは限界があり、誤った判断をしてしまう可能性が高いのです。焦らず慎重に、まずは安全な形で知識を身につけることが不可欠です。
探偵ができること・できないことを正しく理解する
副業として探偵業を始めたい場合、まず理解すべきなのが「探偵にできること」と「探偵には絶対にできないこと」です。ここを誤解したまま活動すると、気づかないうちに違法行為に踏み込んでしまう危険があります。探偵は決して何でもできる職業ではなく、厳格なルールの中で活動する専門職です。正しい知識を身につけることが安全なスタートにつながります。
探偵ができること(合法的な調査)
探偵の仕事は、合法的な範囲で情報収集を行い、依頼者が判断するための材料を提供することです。調査によって事実を知るきっかけをつくることが役割であり、それ以上の強制力はありません。主な業務は次の通りです。
- 尾行調査:公共の場所で行う静かな追跡・観察。探偵の基礎技術。
- 聞き込み調査:周囲の人物から自然な形で情報を得る。ただし強要は不可。
- 身辺調査:対象者の行動パターンや交友関係を調べる。
- 行動調査:浮気調査や社員の不正調査など、事実確認を目的とした調査。
- 人探し(所在)調査:行方不明者や連絡が取れなくなった人物の居場所を合法的な方法で探す。
- データ調査(合法範囲内):SNSや公開情報の分析、OSINT調査など。
これらはいずれも法律に基づいて行われ、調査対象者の権利を侵害しない範囲で実施されます。
探偵にできないこと(法律で禁止されている行為)
探偵に対して「なんでも調べられる」という誤ったイメージを持つ人もいますが、実は探偵には法律で禁止されている行為が非常に多いです。知らずに行えば、依頼者だけでなく調査員本人が処罰の対象になります。
- 無断での個人情報取得:住民票の不正取得、勤務先端末からの照会などは厳禁。
- GPSの無断取り付け:対象者の車や持ち物に勝手に装置を付けるのは違法。
- 敷地内への侵入:私有地・住居への侵入は犯罪行為。
- 盗聴器の設置:同意なしでの盗聴機器の設置は明確に違法。
- 銀行口座や通話記録の入手:探偵が取得する方法は一切存在しない。
- 警察のような強制力を使った調査:職務質問や取り調べは探偵には不可能。
- 依頼者への虚偽報告や誤解を与える報告:違法ではなくても重大なトラブルにつながる行為。
これらは「少しくらいなら大丈夫」と考えて行われることが多いですが、実際には一度でも実行すれば刑事責任を問われる重大な犯罪です。副業探偵として活動する場合、絶対に避けなければなりません。探偵ができることと、やってはいけないことの境界線を明確に理解することが、安全で適切な調査活動につながります。副業であっても責任は同じため、慎重な知識習得と姿勢が欠かせません。
安全に副業探偵を始めるためには信頼できる探偵事務所の選択が重要
副業で探偵を始めたいと考える方が増えていますが、独学での活動は危険が多く、実際には正しい知識を持った事務所で経験を積むことが最も安全な方法です。探偵業法を理解していない事務所や、違法調査を行う悪質な業者も存在するため、事務所選びには細心の注意が必要です。
探偵事務所の選び方
探偵事務所はどこも同じではありません。選び方を誤ると、知らないうちに違法調査に加担させられる危険があります。副業探偵として安全に活動するためには、次のポイントを必ず確認しましょう。
- 公安委員会への「探偵業届出」が正式に提出されていること。
- 調査手法や契約内容について、明確な説明があること。
- 法令遵守を最優先にしている姿勢が見えること。
- 料金体系が明瞭で、追加費用などの説明が丁寧であること。
- 調査員教育や研修制度が整っており、安全な調査方法を指導してくれること。
- 口コミや評判が安定しており、不審なトラブル報告がないこと。
探偵事務所は外から見ても良し悪しが分かりにくい業界です。だからこそ、信頼できる事務所で働くことが副業探偵の第一歩となります。
こんな探偵事務所には注意
探偵業界には法令を遵守し誠実に活動する事務所も多い一方で、悪質な業者も存在します。うっかり関わると、知らないうちに違法調査に巻き込まれたり責任を負わされる恐れがあるため、以下の特徴がある事務所には特に注意してください。
- 調査方法が曖昧で「大丈夫」「バレない」など根拠のない説明しかしない。
- 法律や探偵業法について質問しても明確な回答がない。
- GPSの無断設置や個人情報の入手など、違法行為を平然と指示してくる。
- 契約書を作成しない、または内容が極端に不透明。
- 調査料金が異常に安い、または逆に高額を請求する。
- 事務所の所在地が不明確、固定電話がない、代表者の情報が開示されていない。
- 研修や教育がなく、すぐに現場に出そうとする。
こうした特徴に当てはまる事務所は、調査員を消耗品のように扱い、法令違反のリスクをあなたに押しつけてくる場合があります。副業であっても責任は免れないため、慎重に見極める必要があります。
安全に副業探偵を始めるために知っておくべきこと
専門家へご相談ください
副業として探偵業に興味を持つ方が増えていますが、実際の現場では高度な判断力と法令遵守が求められます。独学で始めてしまうと、違法調査に巻き込まれたり、知らないうちに重大な法律違反を犯してしまう可能性もあり、非常に危険です。特に、個人情報の扱いひとつ間違うだけで逮捕・懲戒処分・社会的信用の失墜につながるリスクがあります。副業だからといって責任が軽くなることはなく、むしろ本業に影響する可能性もあるため、慎重に進める必要があります。探偵が行える調査には明確なルールがあり、できないことも多く、初めての方が正しく判断するのは簡単ではありません。安全に活動するためには、信頼できる探偵事務所で専門家の指導を受けることが最も確実です。探偵業は人の人生に深く関わる仕事であり、責任も大きくなります。だからこそ、正しい知識と環境を整え、無理なく進めていくことが大切です。まずは専門家へご相談ください。正しい情報を得ることで、自分がどのように探偵業に関わるべきかがはっきりと見えてきます。相談は無料ですので、安心して一歩を踏み出してください。
この記事の作成者
東京調査士会調査担当:北野
この記事は、皆様が現在抱えている問題や悩みが探偵調査によって少しでも解決に近づくお手伝いができればと思い、私の調査経験から記事作成をさせていただきました。探偵調査を利用する不安や心配も抱えているかと思いますが、解決への一歩を踏み出すためにも無料相談や記事の情報を有効活用してください。
この記事の監修者
XP法律事務所:今井弁護士
この記事の内容は、法的な観点からも十分に考慮し、適切なアドバイスを提供できるよう監修しております。生活の中で起きる問題や悩みには、時に専門家の力を要することもあります。法的に守られるべき権利を持つ皆様が、安心して生活できるよう、法の専門家としてサポートいたします。
この記事の監修者
心理カウンセラー:大久保
日々生活する中で、解決することが難しい問題や悩みを一人で抱えることは心身に大きな負担をもたらします。この記事を通じて、少しでも皆様の心の負担を軽くし、前向きな気持ちで生活を送っていただけるように、内容を監修しました。あなたの気持ちを理解し、寄り添うことを大切にしています。困ったことがあれば、どうか一人で悩まず、私たちにご相談ください。心のケアも、私たちの大切な役割です。
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